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文科系アウトドア派のんびり遊楽人

言葉を持たない羊の群れ

October 28, 2008
言葉を持たない羊の群れ [ 一言・雑記 ]

生きるために羊にも意志がある

それぞれの羊にはそれぞれの意思がある

もし羊が広い草原に一匹だけで放たれたらどうするのだろうか

自分の意思で選択した方向に進むのか

あるいは自分で選択できずにその場に立ち尽くして他の意思を待つのだろうか

自分の意思そのものに迷い悩みストレスを溜めるのかもしれない



では複数の羊の総体的な意思はどのように決まるのだろうか

それぞれの羊の意思を周囲の羊に伝えるのか

意思の強い羊の意思が全体の意思になるのか

外部の偶然の刺激に反応した結果が意思となるのか



意思を持った羊飼いとそれに従わせる行動をとる犬たち

自分以外の意思に従い選択から解き放たれたとき

安心感と包含された従属感に満たされ自分を取り戻す



群れた羊たちは羊飼いの意思に反する動きをするのだろうか

自分の意思に反する羊飼いの意思に疑問を持たないだろうか

従属という主体であることを放棄した羊は幸せなのかもしれない

そういう羊の生き方も支配の下の平和と安心と喜びがあるのだろう



自分の身を守るために羊の皮を被っている狼たち

自分に危機やチャンスが訪れたとき狼は羊の皮を脱ぎ捨てる

でもそのとき狼としての本来の意思を持つことができるのか

いつのまにか自分の意思まで羊の生き方になってしまいそうだ

だから意識して時には羊の皮を脱いで牙を見せなければ輝きは失われてしまう



羊の群れの中に羊の皮を被った狼たち

狼の姿のままで狩りをしている狼たち

羊になりたいと願っている狼たち



言葉を持たない羊の群れは平和だが不気味な存在だ

いつか羊たちが自分の言葉を語り始めたとき

それぞれの意思を表す言葉は羊の社会を崩壊させる

しかしその後には与えられた虚像としての希望ではなく

それまで手が届かなかった自分たちの希望を見つけるだろう



自分の意思を持ち言葉にすることが希望への第一歩となる



動物占いでは象の姿のTackeyでした


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